レイクタウンの「中華まん博覧会」に行ったら100種類以上の中華まんたちの魅惑に見事にボロ負けした
冬になると食べたくなるのが、鍋。そして中華まんである。
1月26日は中華まんの日ということで、1月26日から2月3日にかけて埼玉県越谷市のイオンレイクタウンでは「中華まん博覧会」が開催されている。
ご当地グルメ研究会という”食のエンターテインメント集団”が主催し、2003年から開催されているようで今年で17年目という息の長い人気イベントだ。
気になったので早速行ってみたぞ。
100種類以上の中華まんが大集結!
イベント初日ということもあってか、開始時刻直後にも関わらず、多くの人で賑わっていた。 メインで販売されているのは冷凍された中華まんで、ざっと100種類以上。 だが、来場者の目当ては明らかにホットショーケースで販売されている中華まんだ。 やっぱりアツアツの中華まんをその場で頬張ってみたいだろおううう! と、いうことでなんの躊躇もなく大行列に並んでみた。 40〜50人くらいは並んでいそうである。 およそ20〜30分待ちだという。そのくらいは全然許容範囲である。 まだかな。 まだかな〜。 ま〜だっかな〜〜。 ハイ来たぁぁぁぁあ! ! もうワクワクが止まらない。何を食べようかマジで悩む。 注文された中華まんをトングで取っては袋に詰めるスタッフの方々。 胃液がほぼマックスまで分泌されている。 このクセの強いキャラまんは、なんでも越谷のゆるキャラ「ガーヤちゃん」というものらしい。 越谷名物の鴨肉とネギが入った中華まんだが、あまりに異彩を放っていたのでスルーしてしまった。 スマン、ガーヤちゃん。 そして待つことおよそ20分。 購入したい中華まんの番号を紙に書いて店員さんに渡すと、会計後すぐに注文した中華まんを持ってきてくれる。 ちなみに現金だけでなく、PayPayでも支払いができるようになっている。
私が購入したのは福岡県の「関門うにまん 極」と神奈川県の海鮮しらすまんの2つ。
どちらも温かく食べごろだ。冷めないうちに早く食べてしまおう。
関門うにまんはゴロっとウニとウニクリームの二層仕立て
まずはうにまんを頂くことにする。ビジュアルは小さな臼の中にウニが詰まっているようである。
香りはまさにウニ!磯の香りがして、一瞬海が見えてくる(ような気がする)。早くもウニパワーに圧倒されつつ、躊躇なくガブリと一口やらかすとウニウニしい香りが鼻から抜けて、二度目の海が見えてくる(ような気がしてくる)。
上から下までゴロッとウニが詰まっていると思いきや、うに自体は上に乗っているだけで、下はウニクリームである。だが、このうにクリームもウニに負けず劣らずマイウーだ。トロリと濃厚で、十二分にウニのポテンシャルを感じることができる。
控えめなサイズなので、あっという間にペロリといけてしまう。そんなに遠慮しないでもっとビックサイズでもいいんだぜ?と肩をポンポン叩いてあげたくなったのは私だけではないはずだ。
東京にいたらまず食べることのできない激レアな中華まんだけに、これを食べただけでも来た甲斐があったというものである。
しかし、ウニと合うのはご飯やパスタだけかと思っていたが、中華まんにも合うとは大きな発見である。単純に炭水化物全般に合うのでは?と思ったりするが、あながち間違いではないかもしれない。
コンビニの中華まんにスーパーで買ってきたウニを忍び込ませて、即席のウニまんを作ったらけっこういけるんじゃないだろうか。勇者は挑戦してみるといいだろう。
値段は860円と中華まんにしては割高だが、これだけウニを楽しめることを考えると妥当なところだろう。
海鮮しらすまんはしらすたっぷりで餡が濃厚
次に食べたのが、海鮮しらすまんだ。昨年の人気ナンバーワンというからやはり外せないだろ。
外見は、多くの人が中華まんと聞いて想像する通りの一般的な中華まんそのものだ。
一口食べてみると、しらすが口の中に遊泳してくる。だいたい小ぶりなしらすだが、稀に大きめの食べ応えのある成長したしらすに遭遇する。ほんのりとした磯の香りが食欲を倍増させる。
しらすもたっぷり入っているから、少なすぎてガッカリするということもない。
餡はしらすの他に、エビ、キャベツのようなもの、ニンジンのようなものが入っている。小さく刻まれているので確実なことが言えないのが心苦しい。
だが様々な食材が餡の深い味わいを後押ししているのが分かる。それぞれのアイデンティティは強くないものの、餡を形成する上でいずれも不可欠な存在であることをアピールしている。
こちらも控えめなサイズのため、あっという間に食べてしまった。文句なく美味い!
値段が350円とリーズナブルなのも嬉しい。
冷凍販売コーナーで迷いに迷う
冷凍販売コーナーには魅惑的な中華まんがたくさんあって、すんなり選ぶことが出来なかった。
あれも欲しいこれも欲しい、もっと欲しいもっともっと欲しい!とブルーハーツの歌ではないが、欲しいものが多すぎて迷いに迷ってしまった。
例えば、
じゃがバターまんとか
馬肉ラーメンまんとか
神戸牛肉まんとか。
ここでしか出会えないようなレアまんばかり。欲張りな私はこの機会に買えるものはすべて買いたかったが、なにぶん予算が足りない。圧倒的に足りない。
それなら厳選するしかないだろう。
ということで購入したのが以下の3商品だ。
北海道のなまらコンポタまん 三重県松坂市の松坂牛肉まん 東京のもんじゃまん
いずれも2分~2分半ほどレンチンして食べてみた。
なまらコンポタまんはコーンたっぷりで濃厚コンポタ
通常のドーム型ではなく、俵型の中華まんである。
一口食べるとすぐにコンポタにたどり着けるので、猫舌の人は注意したほうがいいだろう。
時間にもよるが、私は2分半ほどレンチンしてけっこう熱々になったので火傷しそうになってしまった。
カップスープのコーンポタージュと比べるとけっこうドロッとしているので、食べても零れ落ちることはないが、とろみが多い分、ハンパない熱さである。
味の方は超濃厚。甘味が強く、どちらかというと子供に人気がありそうな中華まんだ。
大人でも十分いけるが、甘いのが苦手な人は控える方が無難かもしれない。
コーンはこれでもかというくらいたっぷり入っているから、コーン好きでも満足できるのではないだろうか。
しかも、焼きとうもろこしもいくつか入っているため、香ばしい風味もする。 この細かい気遣いが、重層的な深い味わいを作り出しているのが分かる。
松坂牛肉まんはほぼミンチで牛肉感が薄くやや期待外れ
続いて松坂牛肉まん。
これは個人的に期待値が高かっただけに、やや期待外れの結果になってしまった。
肉の塊がいくつかゴロっと入っている中華まんをイメージして購入したためである。
一般的な中華まんと比べると小ぶりだが、持ってみるとズッシリとした重量を感じる。それでますますジューシーなステーキ肉の塊を想像してしまったのだが…
実際に食べてみると…
あれ…?塊は?
ぬ、である。いくら食らっても、ぬ、である。
ナッシング。
確かに肉まんとしてのクオリティーは低くないのだが、何度も言うように期待値が高かっただけに少しがっかりしてしまった。
ミンチ状になったほんの小さな肉?らしき存在に邂逅するのだが、肉を食らってる感はほぼゼロだ。
餡自体は玉ねぎや味噌が入っているので、深い味には違いない。中華まんとしては申し分のないレベルだが、松坂牛を期待して購入するのはあまりおすすめしない。
もんじゃまんはショウガとソースの風味が強め
そして最後に食べたのが、東京のもんじゃまん。
多くの中華まんがある中で、唯一迷わずに購入を決断したのが、このもんじゃまんだ。
もんじゃ独特の風味と、野菜や肉などいろいろな食材の特徴が溶け合った深い旨味はまさに至宝といってしかるべきだろう。
食べてみると…
うん、もんじゃ。もろもんじゃだ。
諸々コミコミで、もろもんじゃである。
まずショウガの強めのパンチがやってくる。そのあとすぐに、ウスターソースのボディーブローをやり込められ、腹ペコ野郎には効きすぎるくらい効いてしまうこと必至だ。
特にソースの甘辛い風味が非常に良い。大好きである。これも間違いのない美味さと言っていいだろう。
中華まんの魅力にノックダウンされボロ負け
今回初めて中華まん博覧会に行ったが、一言で評するなら「ボロ負け」である。
全国津々浦々からやってきたレアまんたちに魅了されて本能の赴くままに食らい、そして買い、視覚、味覚、臭覚を完全に支配されてしまったのだから。
狭い会場ながら、所狭しと並べられた中華まんたちの味覚の競演を感じると、中華まんの世界がどんどん広がっているかのようである。
「オレを食え」と言っているかのような中華まんの熱量を肌で味わいたかったら、越谷のイオンレイクタウンに急ぐべし。
見事にボロ負けして帰ってくるがいいだろう。